親権を手に入れる方法

離婚に際し、未成年の子どもがいる場合には、父親か母親のどちらか片方が親権者となり、子どもを養育していくことになります。

親権の取り合いになって話し合いや調停がまとまらない場合には離婚訴訟の判決で親権者が指定されることになりますが、どのような基準で親権者が指定されるのか簡単にご説明しましょう。

一般論としては、「どちらに子どもを養育させるのが子どもにとって幸せか」という観点から決められます。

具体的には、次のような事情が考慮されるようです。

父母側の事情

  1. 監護能力(年齢、性格、教養、健康状態など)
  2. 精神的・経済的家庭環境(資産、収入、職業、住居、生活態度など)
  3. 居住環境
  4. 教育環境
  5. 子に対する愛情の度合い
  6. 従来の監護状況
  7. 実家の資産,親族の援助

子どもの側の事情

  1. 年齢、性別、心身の発育状況
  2. 環境への適応状況、環境の変化の適応性、
  3. 子の意思、父母及び両親との情緒的結びつき

実務上特に重視されるのが、母親が現在こどもと一緒に暮らしているかという点だと思われます。現在の生活状況が安定しておれば、その安定した状況を変更することは望ましくない、すなわち、母親と一緒の生活が安定しているのなら母親が親権者として指定される可能性が極めて高いということです。

また、15歳位以上の子どもの場合には子どもの意思が尊重されたり、きょうだいは分離しないことが原則となるようです。

交渉や離婚調停においても、上記要素の考慮により養育することが適切だとみなされる側が親権者となることが多く、親権を手に入れたいのなら、上記の要素を満たすよう行動すべきなのです。

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